「足の裏だけ、どうしてもほぐれない。」
施術の現場でよく聞く声です。マッサージを受けた後、全身はスッキリしているのに足の裏だけずっとパンパンのま
ま、という状態。

これには理由があって、手技だけでは物理的に届きにくいエリアがあるんです。そういうケースに、鍼灸の出番があります。
今回は一点もののジュエリー職人のお方。全身が限界を超えていた。
先日お伺いしたのは、高級ジュエリーを一人で制作されているプロフェッショナルの方でした。
一点ものを作り上げるプレッシャーというのは相当なもので、集中と緊張が延々と続きます。手・肩・背中・腰・足、全身の筋肉が過緊張を起こしていて、触るとどこもパンパン。こういう状態を目の前にすると、こちらもスイッチが入ります。
こういう状態の時は、鍼を太くしないと効かない。
筋肉が極度に張り詰めているときは、細い鍼では深層筋に届きません。今回は番手(鍼の太さ)を上げて、バチバチに治療させていただきました。
21年の臨床で積み上げてきた感覚として、この判断は「どのくらい張っているか」「どこに核心があるか」を触診で確かめたうえで決めています。数字やマニュアルではなく、その日その人の身体を読んで選択することです。
足の裏への鍼は、慣れていない方には少し驚かれることもあります。多少の響き(独特の痛み)を伴うこともありますが、施術後は「メチャくちゃ柔らかくなった」「足が地面につく感覚が変わった」という言葉をよくいただきます。
黒いお灸で、自律神経のスイッチを切り替える。

写真に黒く写っているのは、煙の出ないお灸です。じんわりとした熱刺激を加えることで、過緊張で交感神経優位になっている状態から、副交感神経優位(いわゆるリラックスモード)へ強制的に切り替えます。
仕事のプレッシャーや深夜まで続く集中作業によって高ぶった神経系を、鍼と灸の組み合わせで「降ろしていく」イメージです。
足の裏のケアは、青竹踏みで普段から続けてほしい。
日常的なケアとしては、青竹踏みなどで足裏の筋肉の柔軟性を保つことが一番の予防になります。足裏の筋肉は体重を支え続けているぶん、知らないうちに硬くなりやすく、放置すると「足底腱膜炎」と呼ばれる状態に進行して、朝の一歩目から痛みが出るようになることもあります。
青竹踏みの正しい使い方や、逆にやってはいけないケースについては、こちらの記事で詳しく書いています。 →【青竹踏みの効果と、やってはいけないケース。鍼灸師が臨床目線で整理してみた。】※内部リンク挿入箇所
ただ、すでに「緊急事態」になっている場合は、青竹踏みを踏んでもどうにもならないことも多いです。そこで鍼の出番になってきます。
余談ですが、昔は気絶した人に使っていた施術でもある。
足裏への強刺激鍼は歴史の古い手法で、かつては強めの刺激を加えることで気絶や意識不明の方の覚醒にも使われていたと記録が残っています。今はそこまでやることはありませんが、それだけ強い作用が期待できる部位だということでもあります😱
朝の一歩目が痛い方は、別の話になります。
今回ご紹介したのは「疲労・過緊張による足裏のコリ」のケースです。これとは別に、「朝起きた瞬間に踵が痛い」「座ったあとの一歩目が辛い」という症状は、足底腱膜炎の可能性があります。対処の方向がまったく異なるので、こちらの記事を参考にしてみてください。 →https://anshindo-seitai.com/wp-admin/post.php?post=2036&action=edit
西麻布・六本木エリアへの深夜出張も対応しています。
按鍼道は院内での施術に加えて、出張施術(自宅・ホテル)を年中無休で受け付けており、深夜のご依頼にも対応しています。
足裏のコリ、全身の過緊張、指圧やマッサージでは取りきれない深部のコリでお困りの方は、西麻布の按鍼道にご相談ください。
(Eさま、撮影の快諾をありがとうございました。^^)
執筆・施術:廣瀬(按鍼道 院長 / 鍼灸師 臨床21年)
















