塩分補給の重要性

まだまだ暑い日が続きますね…

 

前回お話ししたように、熱中症対策には水分補給が欠かせませんが、同時に塩分(ナトリウム)の補給も重要です。実は汗をかくとき、99%は水分になります💧

そして残りの1%ですが、体内の水分だけでなく電解質成分(とりわけ塩分)が大きく失われてしまいます。

 

何かと悪者にされがちな塩分ですが、体内の中でもとても重要な役割を果たしてくれる物質です。簡単にご説明すると↓

・体内の水分バランス調整(カリウムも大事です)

・細胞の浸透圧を維持(上に同じく)

・酸・塩基平衡(胃液や体内の全ての液体管理です)

・筋肉の収縮(ひきつったり痙攣します)

・神経の情報伝達(脳から体に伝わる感覚は電気信号で、その伝達にナトリウムが関与しています。だるさや体調不良が出てきます)

・栄養素の吸収・輸送(胃や腸での吸収です)

・血圧の調整(腎臓が悪い方は塩分の取りすぎにご注意ください)

 

腎臓では塩分が約99%回収され、余った必要のない塩分は主に尿中や汗、便などへと排出されます。

 

 

まだまだ書き足りませんが、35℃を超えるこれだけ暑い中に、水だけを補給すると体内のナトリウムなどの濃度が低下し、かえって「水中毒」と呼ばれる状態に陥るリスクがあります。

塩分補給に最適な方法として、スポーツドリンクや塩飴を取り入れるのは効果的ですが、これらは糖分も多く含まれているため、飲みすぎには注意が必要です

水中毒とは、水を多く飲みすぎた多水症の結果に生じる発作生の病態で、体内の血液が薄くなり『低ナトリウム血症』を引き起こしている状態です。低ナトリウム血症の主な症状としては、めまいや頭痛、多尿・頻尿、下痢などがあげられ、悪化すると吐き気や嘔吐、錯乱、意識障害、性格変化、呼吸困難などの症状が現れ、死に至る場合もあります。

 

水中毒を防ぐには、1時間以内に1L以上飲まないようにすることが大切とされています。また、糖分や塩分の濃度が高い飲み物(スポーツドリンクなど)は吸収するまでに時間がかかりますので注意が必要です。アルコールやカフェイン(コーヒーや緑茶、エナジードリンクなど)を多く含む飲み物は利尿作用がはたらき、尿量増加により体内の水分排泄量が高くなってしまいます。

 

炎天下にいる時や激しい運動時、病気の際(特に下痢)にお水だけを飲むのは却って危険です。

 

平成29年度の厚生労働省の熱中症啓発ポスターにも分かりやすく書いてくれているものがありました。

日本人は食生活の中でも塩分を多く取る特性がありますが、暑さが厳しい夏においては健康的な塩分補給のために、日常の食事に自然な形で塩分を取り入れるのも一つの方法です。例えば、梅干しや味噌、醤油などの身近にある食品は、自然な塩分を提供してくれる上に、他の栄養素も豊富です。

また、カリウムを多く含む食品(バナナやほうれん草など)も併せて摂取することで、体の塩分バランスを整える助けになります。

 

夏は食欲も落ちがちになる事も多いので、鍼灸では特にこの時期は肩甲骨から背中、腰にある 心兪・肝兪・胆兪・脾兪・胃兪・三焦兪・腎兪・志室などのツボを使うことが多いです。セルフケアとしては先ほどのツボに当たるように(当たるとイタ気持ちいいです)野球、テニスボール、ソフトボールの球や市販の指圧器に背中を乗せて、セルフケアをすることも出来ます。ご家族がいる方は市販のソフトなお灸を据えてもらうのも良いです。

 

まだまだ暑さが続きますが(今年はいつまで続くのでしょうか…)塩分補給も水分補給もしっかりとして乗り切りたいですね!

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